11: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/08/06(日) 23:51:48.44 ID:ao4zzOCX0
「いままでに食ったことないぐらいうまい、」
最初は落ち着いていた彼の声が、徐々に震えてきているのがわかった。
「なんだよあかり、お前こんなに料理うまかったなんて、ああ、くそ、悔しいぐらいうまい!」
そう言うや否や、彼はお弁当箱をかきこみはじめた。
ほんと、喉が詰まってしまうくらいの勢いで。
最初こそ呆気に取られるばかりだった。
それから、じわじわと実感する。
徐々に自覚的に鳴り始める拍動が、頭の真ん中で踊り狂う大成功の文字が、目の前で幸せそうに食べてくれる彼の姿が、信じられないくらい嬉しかった。
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