大石泉は天才が嫌いだった
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37: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:41:28.37 ID:W2SDnvMcO
2日後、レッスン開始15分前。

泉は346プロダクション敷地の端にちょこんと存在するプレハブ小屋に来ていた。
今までの空調の効いた地下から一転、うだるような暑さを真っ向から受け止めているこの建物は、泉には蜃気楼で歪んで見えた。

倉庫の様な鉄製の扉を少し強めにノックする。
どうせ返事は…


「どうぞー!」


…珍しいものだ、台風でも来るのだろうか、と泉は思った。
まさかあの晶葉から返事が来るとは思ってなかった。

まぁいい、部屋主の許可も出た。それなら遠慮なく、と泉が扉を開こうとすると、勝手に扉は開いた。

開けたのは、扉の向こう側のトーレニングウェアを着た池袋晶葉だった。

「やはり泉か!さぁ、レッスンに向かおうか!」

暑さで頭でもやられたのだろうか、それとも、自分の頭がおかしくなって幻でも見ているのだろうか。
泉は目の前の光景が信じられなかった。

「…頭大丈夫?」

「は?」



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