76: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/16(水) 23:22:21.82 ID:xMn+FauW0
「トゥロマ川より深海棲艦が上陸を開始!上陸箇所は確認できる限りでは5箇所、判別はできませんがヒト型も複数体含まれます!!」
「対空砲火、更に激化!Alcatraz-02、05もロスト!
攻撃、全て“前衛部隊”に集中!」
( ФωФ)「………ふむ」
機内の揺れが更に激しさを増していく中で、我が輩はオペレーターの新たな報告に思わず眼を見開いた。
( ФωФ)「存外上手く“釣れる”ものであるな」
艤装を装備した艦娘の、関係者の間ではその特性上“船体殻”と呼ばれる不可視の防壁。高い対爆・対貫通防御能力を持つが、この防壁の内側に存在する艦娘達の“本体”は人類とそう耐久力は変わらない。
加えて、彼女達の防壁はあくまでも深海棲艦や通常兵器の砲撃・爆撃・銃撃に対する防御力しか持っていない。例えば、高度100Mからでも転落すれば極めて高い確率で彼女達は死ぬ。MV-22Bが撃墜された瞬間の爆発などで死ぬことは免れても、そのまま地上に叩きつけられれば何の意味も為さない。
【ヒト型】という利点を活かして、彼女達は空輸によって瞬く間に前線に展開させることができる。だが機体が撃墜された事による“落下死”という危険性も併せ持つこの輸送方法は、一種の諸刃の剣なのだ。深海棲艦もその事を理解している以上、上陸の邪魔をさせないためになるべく艦娘が空にいる内に撃墜してやろうという魂胆なのだろう。
奴等がある程度の戦略性を持って人類に相対する存在であるなら、それは「当然」辿り着く解。
( ФωФ)「後衛のMV-22B全機に通達。低空域にて加速突入用意。合図があり次第順次突撃を開始せよ、と」
('、`*川「了解!」
故に我が輩は、あの全身筋肉を含む艦娘部隊をあえて大きく遅らせて進ませていたわけだが。
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