ある門番たちの日常のようです
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75: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/16(水) 23:13:24.01 ID:xMn+FauW0
('、`*;川「目標地点に到達────っと!?」

( ФωФ)「っ……」

グラリ。津波に正面から突っ込んだ小舟のように、C-17の巨体が傾いだ。

低く、だがはっきりと機内に届いた砲弾の爆発音。何発か連続したそれらはよほど近くで炸裂していたのか、床や壁を通して震動が我が輩たちにも伝わってきた。

《Enemy shoot incoming!!》

《Evade, Evade!!》

《Shit, I'm hit!! Going down Going down!!》

《All unit, Break!! Pull up!!》

《Alcatraz-06 one hit……Noooooo!?》

阿鼻叫喚と言っていいだろう。友軍の輸送機や護衛の戦闘機隊による悲鳴にも似た通信が入り乱れ、悲鳴や爆発音を残してその内の幾つかが途切れていく。

('、`;川「深海棲艦の対空砲火です!!港湾部より凄まじい量の弾幕が展開されています!!」

「前衛のMV-22Bに被撃墜機多数、護衛のF-35にも損害有り!!」

「敵の総数は不明です、少なくとも100隻は優に超えているかと……」

( ФωФ)「映像出せ」

('、`*川「了解!映像、モニターに出します!!」

オペレーターの一人が機器を操作し、メインモニターの画面を切り替える。

真夜中の暗闇に包まれる港湾部が、赤外線カメラによって映し出される。

深海棲艦は体表から放出する特殊な電磁波によってロックオンを受け付けないが、体内器官の一部が第二次世界大戦期の軍艦のタービンのような構造をしておりこれらは特に奴等の戦闘時は常時強い熱を発している。

そのため、奴らの体色も相まって有視界戦が難しい夜間は熱源感知による捕捉が非常に有用な手段となるのだが────

( ФωФ)「………なるほど、これはなかなか大量であるな」

やや画質の荒い、緑がかった白と黒を基調とする画面の中に蠢く異質な明色の群れ。様々な形状をしたそれらは時折一際強く発光するが、恐らく砲撃によるものだろう。

100……いや、そんな数ではすむまい。やや離れた位置からこのムルマンスクへと向かってくる新たな群れも加えれば、200は優に越えているだろうか。

“昔馴染み”にこの映像を見せてやれば、さぞやげんなりした表情を浮かべたことだろう。


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