54: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/13(日) 00:46:54.00 ID:l09jKAHAO
音がして、新たな粉塵が衝撃で舞う。背負われた三段重ねの砲塔が同時に火を噴き、六発の弾丸が夜気を切り裂いて飛んでくる。
(,,#゚Д゚)「─────Attack!!」
『アァッ!?』
尤も、その時には既に俺達は砲撃された場所から消えている。やや前のめりになり、サブマシンガンを抱えバラバラの路地に飛び込みつつ低い姿勢でそのままホ級めがけて突っ込んでいく。
(#゚∋゚)「Go go go!!」
深海棲艦は、ヒト型と非ヒト型双方に(ついでに言うと通常の場合は艦娘にも)当てはまることだが「接近戦・白兵戦」を大半の個体が想定していない。従来軍艦とはアウトレンジから大威力の砲撃を撃ち合うために設計された兵器であり、「生ける軍艦」である奴等の高火力もそういった戦闘を前提としているためのものだ。
眼前のホ級は、幸い「一般的」な思考ルーチンの個体だったようだ。反撃を全くせず即座に自身への突貫を開始した俺達に明らかに戸惑っており、2、3人の組に細かく分かれて散開した俺達のどれを照準するべきか迷って背中の砲を右往左往と揺らしている。
混乱した様子のホ級の眼前に、道路に面する路地の一つから時雨と江風が飛び出した。
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