ある門番たちの日常のようです
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465: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/23(月) 22:52:11.99 ID:wQDSgDey0
いつの間にか、ざわめきは止まっていた。ミルナ中尉達の後ろに整列する1000人は、俺がつらつらと並べた軍人にあるまじき怠惰な心情に呆気にとられている。憤るべきか、ジョークとして笑うべきか………互いに顔を見合わせ首を傾げている。

('A`)「この中に、スーパーマンみたいに深海棲艦を拳一つで粉砕できる奴はいるか?いたら手を上げてくれ」

誰も、手を上げない。

('A`)「日本の特撮ヒーローのように、全長40Mの光の巨人に変身できる奴は?」

誰も、手を上げない。

('A`)「闇の魔法使いみたいに、短い呪文一つ唱えるだけで敵を殺すことができる奴は?」

誰も、手を上げない。

('A`)「じゃあ、何の特殊能力も持たない“普通の人間”は?」

────ツンやミルナ中尉を含めて、全員の手が一斉に上がった。

('A`)「これで解っただろ?今この場に、“人類の命運”なんていうバカでかいもんを、“祖国の名誉”とかいう無駄に重いもんを抱えられる特別な人間なんて一人も居やしない。強いていうならBismarckだが、あいつにしたって幾ら何でも一人で全人類の救世主になれってのは無理難題だ。そんなこと、お伽話に出てくる完全無欠の主人公にしか許されない」

('A`)「…………だから、俺達が“そんなもの”のために戦う必要はない。命を賭ける必要はない。

ただ、俺達自身のために戦う必要はある」


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