ある門番たちの日常のようです
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43: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/11(金) 23:53:11.86 ID:6HvgTbn4O
飛んで火に入る夏の虫、なんて言葉が日本にはある。この地は日本じゃない上奴等に諺が通じるとも思わないが、ミニチュアサイズの大きさで時速600km前後を出して飛び回る空母艦娘の艦載機すら撃墜する能力を持つ深海棲艦からすればきっと俺達は夏の虫か、さもなきゃ「肥え太った七面鳥」と同じだったに違いない。

『オォオオオオオオッ!!!』

『アァアアアアア……ッ!』

黒を基調とした体色の個体が多いせいで、奴らの姿をはっきりとは識別できない。それでも、風切り音と砲声に混じって微かに聞こえてくる奴等の独特の鳴き声は、歓喜と嘲りに満ちているように聞こえた。

《【Wild?cat】、目標地点に接近!》

《CAS開始。Warthog,?全機攻撃を開始せよ》

《Roger.

Warthog-01,?engage》

《Warthog-02,?engage!!》

だが、嬉々として俺達に狙いを定めていたであろう奴等は、間抜けなことに真上から突っ込んでくる機影に気づけなかった。

『オォアアアッ!!?』

『グゥアッ!?』

GAU-8アヴェンジャーガトリング砲が4門、一斉に火を噴く。30mm機関砲弾が降り注ぎ、攻撃を受けた何体かの非ヒト型が耳障りな呻き声を上げた。残りの火線も突如現れた新たな敵に混乱してか大きく乱れる。

動揺したであろう奴等の頭上を、双発エンジンの騒音を撒き散らしながら四つの直線翼を持つ機体が駆け抜けていく。

《Enemy?have?damage》

《All?unit,?Keep?fire!!》

「空の魔王」の血を引く、フェアチャイルド・リパブリック社が生み出した近接航空支援専用機───A-10戦闘機。4機の「イボイノシシ」が、鼻息荒く深海棲艦に襲いかかる。


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