ある門番たちの日常のようです
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320: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/27(水) 22:50:23.37 ID:SCDtIfhW0
ほんの5メートルもない距離からの突撃。全くの同時にタイミングを合わせることができたなら、或いは微かに勝機を見いだせたかも知れない。

だが、一方的は虐殺劇に対する焦りと動揺がそうさせたのか、兵士二人の動きは一見機敏でもただ飛びかかっただけだった。

「ypaaa────アッ!?』

右手から飛びかかった大柄な兵士の銃剣をつかみ、引き寄せる。驚いて眼を見開いたそいつの顔面に向かって、突き出されたのは時雨の肘。

「ブッ』

「よいしょ」

「〜〜〜ッッッ!!?』

破裂音がして、顔面のど真ん中に大きな穴が開く。がくりと力が抜けた身体からAK-12を奪い、慌てて停止しようとしたもう一人の喉元めがけてもう一度突き。

「プァッ』

「ギッ……!!?』

吹き出した血には目もくれずに、屍の肩口を蹴って銃剣から外すとそのままAK-12を別の敵に投げつける。北の大地の二刀流投手も裸足で逃げ出す剛速球を叩き込まれたそいつは、デパートに売っている昆虫採集の標本のように横倒しになったトラックに縫い付けられた。

「────!』

その背後から、飛びかかる人影。この部隊の中でも手練れに位置する兵士なのか、今までに比べて鋭い動きだ。

尤も、時雨からすれば誤差に過ぎないが。

「惜しい惜しい」

「чёрт………!』

首だけ動かし、突き出された銃剣を躱す。そのまま振り向いた時雨が胸に掌を添え、自身の運命を悟ったその兵士は悪態をつく。

「覇!」

肋骨を粉砕し、筋肉を断裂し、時雨の掌底がそいつの背中からとび出した。


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