ある門番たちの日常のようです
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293: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/21(木) 21:59:10.69 ID:M1x5lU2S0
「…………」

ふと、青葉は気づいた。ここまで考てようやく違和感にたどり着いた自分へ若干の苛立ちを感じつつ、彼女は周囲の様子に全神経を集中しながら再び構える。

「静かすぎる、よね」

独りでに、言葉が漏れた。

ムルマンスク全体では未だに激しい戦闘が続いているのに、彼女の元には眼前の敵艦隊を殲滅した後は砲弾一発さえ飛んでこない。【Helm】一機すら現れない。

杉浦から言われた、「深追いはするな」という指示が今更ながら脳裏に蘇る。

(ああ、青葉の悪い癖だよこれ)

例え思い直せば歯応えの欠片もない敵に対しても、「戦闘」というだけで理性が飛んでしまう。

おびき寄せられ、戦場の外れで孤立した─────自身の状況を、青葉が正確に理解したその瞬間。









「────っ!」

一発の砲弾が、彼女の横を掠めて駆け抜けていく。


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