ある門番たちの日常のようです
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171: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/31(木) 15:36:37.01 ID:PIXFVoZp0
( ゚∋゚)「………敵の状況は?」

(,,゚Д゚)「人数は不明だが少なくとも監視塔に二人ずつ、塀の上も両翼に十人前後だ。それと此方に向けられているサーチライトが合計八つ。

門の後ろに待機している奴や他所からの援軍もあるだろうからこの先もう幾らか増えるだろうな……おっと」

立ち上がってトラックの荷台から僅かに顔を覗かせてみるが、弾丸が飛んできたのですぐに身を伏せる。

流石に、“鎮守府”を守備するとなれば五流の武装集団でもそれなりの人員を揃えるらしい。射線はかなり統率が取れている方で、狙いもある程度正確。
少なくとも今まで処理してきた市街地の“戦争ごっこ組”や“革命ごっこ組”に比べれば遙かにマシな戦い方をしていた(比較対象があまりにもアレだが)。

(,,゚Д゚)「一つ情報追加。右手監視塔にスナイパーが1名追加だ。腕の程は解らんがまぁ油断はしないに越したことはない………んぁ?」

袖口を引っ張られたので振り返ると、江風が怪訝な表情で親指を空に向けていた。

「………なぁギコさン、なンで艦載機の奴等追撃やめたンだろう?」

(,,゚Д゚)「……」

江風の言うとおり、あの後も空襲を続けてきていた【Helm】の群れは此方が強引に鎮守府に向かい始めると途端に攻め手が鈍り、ものの数分で攻撃は完全に止んでいる。
確かにこっちの対空射撃で向こうも結構な数の撃墜機を出していたが、奴等の物量からすれば恐らく毛ほどの痛手にもなっていない。鎮守府からの迎撃を警戒するとしても、街全体が丸ごと機能停止し外界との連絡も遮断されている状況下で向こうがそこまで出し惜しみする必要性も見当たらない。

……いや、そもそも航空隊はおろか低級とはいえ深海棲艦それ自体が市内に浸透している状況で、最優先で潰されている筈の鎮守府が何故見た限りとはいえほぼ無傷に近いんだ?

(,,゚Д゚)「………そっちについて考えるのは後だ、まずは鎮守府の奪還を急ぐ」

「了解っと!」

ロマさん辺りが考えればもう少し正解も見えてくるのだろうが、あいにく俺の脳味噌じゃ碌な答えを導き出せそうもない。

難しい考察は頭のいい奴らに任せて俺は目の前の事柄に集中する。餅は餅屋、だ。


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