162: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/31(木) 00:19:10.55 ID:PIXFVoZp0
( ФωФ)「全く頼もしい戦いぶりであるな、青葉よ」
「…………ロマさん、前線にいるだけでも貴方の階級だと割とマズいのにまた白兵戦に参加してるんですか」
頭部を失い、ぐらりと傾いで倒れていくホ級の肩から重力を感じさせない動きで飛び降りた青葉ちゃん。彼女はハ級の影から顔を覗かせたロマさんの姿を見て、眉根を寄せてじっとりとした視線を彼に送った。
「貴方といい司令官といい、指揮官が一番戦死率が高い場所で戦うのは如何なものでしょうかね。ましてや今回はこの作戦の総指揮官じゃありませんでしたか准将殿………おっと」
青葉ちゃんがホ級の死骸を持ち上げ、自分の上に傘のように翳す。
爆炎を背に急降下してきた【Helm】の爆弾数発が、ホ級の首無し屍体に炸裂して火を噴いた。
( ФωФ)「あやつと一緒にするでない───斎藤、走れ!!」
(・∀ ・)「あいあいさー!」
ロマさんともう一人────斎藤と呼ばれた大男さんがハ級の影から同時に走り出る。
(*;゚ー゚)「わっ」
川 ゚々゚)「キヒィッ!!」
ほぼ水平射撃で飛来した砲弾が、ハ級の屍に直撃する。はじけ飛んだ胴体部分の大きな塊が、半壊した家屋の一つを薙ぎ倒す。
『ルァアアアアアアッ!!!』
直線距離で100M程向こう、此方に向けてイ級がゆっくりと身体を揺らし艤装を展開しながら近づいてきている。大きさはかなりあり、少なくともelite以上の等級であることは間違いない。
('、`*川《統合管制機より【Caesar】、敵第三波艦隊の非ヒト型も港湾部に上陸を開始。また、主力であるヒト型も一部が上陸の構えを見せています》
( ФωФ)「統合管制機、その角度からだと難しかろうが何とか対地射撃を────否」
『…………ガブァッ!?』
要請を出そうとしたロマさんの言葉は、断末魔を残して血反吐を撒き散らしながら倒れたイ級eliteの姿を見て中断される。
( ФωФ)「すまん、たった今必要なくなった」
「────ふんっ」
私達の視線の先では、さっき青葉ちゃんに続いて敵の群れの中に斬り込んでいった銀髪の駆逐艦娘がイ級の屍に足を掛けながらつまらなそうに鼻を鳴らしていた。
「その程度の力でこの叢雲様の前に立ち塞がろうなんてお笑いぐさね。消えなさい!」
484Res/548.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20