136: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/23(水) 01:14:14.54 ID:5L4DPNhn0
ゲネラロヴァ通りから目の前の大通り────キロヴァ通りへと躍り出て、ドラグノフを改めて膝撃ちの姿勢で音が近づいてくる方角に構える。
丁度左手、郵便局と思われる建物の手前にある路地を三台のトラックが曲がってくるところだった。
(,,゚Д゚)「っ」
スコープを覗き込み、鋭く息を吐き、引き金を引く。銃声が家々の合間を木霊し、弾丸が勢いよく銃口から飛び出す。
先頭を行くトラックのフロントガラスに蜘蛛の巣のようなひび割れが走り、内側で飛び散った赤い液体が付着する。
そのままコントロールを失った先頭車両が独楽のように回転し、避けきれず荷台部分に衝突した後続車諸共横転した。
更に3台目も無理やり迂回して追突から逃れようとしたが、此方も急ハンドルが祟ってバランスを崩しもの凄い音と共に郵便局に激突する。
(,,゚Д゚)「………チッ」
ここで誘爆でも起きてくれれば儲けものと微かに期待していたが、およそ200m先で横転・追突した3両は何れもウンともスンとも言わない。
まぁ、さしたる期待ではなかったが。軍用車両はバイクを例外として、殆どの場合燃えにくいディーゼルエンジンを採用している。欠陥品やガソリンエンジンが主である民間車両ならともかく、爆発物を直接ぶち込んだわけでもないのに派手に吹き飛ぶ軍用車両というのはほぼフィクション世界の出来事だ。
……序でに言うと人体というのも脆いようで意外と強靱なところがある。
「※※………ア゛っ!?」
「ガハッ……」
(,,#゚Д゚)「Enemy contact!!」
郵便局に突っ込んだ方の荷台から這い出てきた敵兵二人の頭を立て続けに吹き飛ばす。アレだけの大事故なら結構な数を戦わずして潰せただろうが、原形を留めないほどの大破をしているわけではない。現に、他の二台からも何人かの敵兵がふらつきつつも銃を片手に道路に姿を現している。
(,,#゚Д゚)「車両撃破も敵兵なお多数健在!なお、まだ後続兵力が来る可能性がある、各位警戒を厳にしろ!」
「アァッ………」
後ろの味方に声をかけながら、また弾丸を放つ。
胸の辺りを抑えた敵兵が、AK-47を取り落として前のめりに崩れ落ちる。
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