キョン「最近、生え際が気になる」
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56: ◆y7//w4A.QY[saga]
2017/08/12(土) 15:30:43.12 ID:vbezHhuW0
キョン「佐々木……?」

佐々木「ねぇ、キョン。どうして僕のメールに返信してくれなかったの?」

キョン「いや、それが。今の今までそれほど気にとめなかったんだ。思い出したは思い出したんだが、返さなくても」

佐々木「僕はね、ずっと待っていたんだ。嗚呼、どうして返さないんだろう、なにかあったんじゃないだろうか。それとも、想像すらしたくないが、僕が重いと嫌気がさしたんじゃないか。引かれていないだろうか。でも、それでも送り続けたんだ。なのに、キミにとってはその程度なんだね」

キョン「少し、落ち着けよ」

佐々木「僕は冷静だよ。冷静に“キミにとっての僕の位置”を分析している。温度差がこうまで乖離していると、辛いのは片方だけ。そう、辛い想いをするのは僕だけッ!!」ガシャンッ

キョン「佐々木……すまん、それほど返してほしかったのか」

佐々木「くつくつ。キミの言葉が、鋭利な刃物となって僕の心を傷つける。今気がついたようなその口ぶりも。これまで僕がどんなにびくびくと、したのか知りもしなかったという裏付けになってしまう……!」

キョン「……」

佐々木「ひどい男だね、キョン。想いを寄せる女に対してこんな仕打ちはないよ」

キョン「誰が誰に? ……まさか、佐々木が俺に?」

佐々木「考えたことがなかった。夢にも思わなかった。――きっとキョンの頭の中では混乱が渦巻いていることだろう。だがね、僕にとっては、それがずっと想い続けていた事実なんだッ! それが僕の今ほしいものの全てッ!!」

キョン「……」

佐々木「ねぇッ! なんで私が我慢しなきゃいけないの⁉︎ 選択を誤ったから⁉︎ たった一度の過ちで、進む高校を間違えただけで、僕たちの日常はかくも壊れてしまうもの⁉︎」

キョン「……佐々木」

佐々木「一緒の通っている学校が違う、たったこれだけの違いだけで、毎日がこんなにも色あせてしまうだなんて見当もつかなかったんだ! 気がついた時には、接点なんかなくなってしまってたんだ! どうしようもなかったんだもん!」

キョン「もういい」

佐々木「なにもかも僕のひとりよがりだったんじゃないかッ!」

キョン「俺が言ってるのはそうじゃな――」

佐々木「ゲームオーバーだよ。僕は、僕は……」

キョン「おい! 少しは俺にも喋らせる機会を」

佐々木「僕は、力を発動する」


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