キョン「最近、生え際が気になる」
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37: ◆y7//w4A.QY[saga]
2017/08/07(月) 00:39:34.63 ID:YYnMMRTn0
【授業中】

教師「えー、ですからこのようになるわけでありまして――」

ハルヒ「……」むすっ

キョン「(古泉。このむすっとしてるのが世界の運命を握っているとは到底思えないぞ)」

ハルヒ「ちょっと」こそ

キョン「(俺の毛根に関係あるとも……。いや、長門には信じるって大見得きっちまったしな。当のハルヒは、大方、アイデアの件を根にもってるのかね。……はぁ、これが朝比奈さんならなぁ)」

ハルヒ「シカトすんな!」ブチッ

キョン「いっ⁉︎」ガターンッ

ハルヒ「あ、あら」

キョン「なにしやがるっ! 人の髪の毛をひっぱりやがって……!」

ハルヒ「そんな強く引っ張ったつもりなかったんだけど」

キョン「めちゃくちゃ切れてんじゃねぇか!」

ハルヒ「毛根弱ってんじゃないの? うー、ばっちい」

教師「こら、そこ。静かにしなさい」

キョン「す、すみませーん」ペコ

ハルヒ「ふん」

キョン「お前のせいで怒られただろうがっ!」こそ

ハルヒ「あんたが悪いんでしょ。授業なんてろくに聞いてないくせに」

キョン「俺なりに学問に切磋琢磨をだな」

ハルヒ「それより、昨日の。考えてきたんでしょうね」

キョン「やっぱりそんなことだろうと思ってたよ。なんにも」

ハルヒ「はぁっ? ほんっきでそんなんでいいと思ってるの?」

キョン「無論だ。第一、なぜ俺が考えなきゃいけないのだ」

ハルヒ「はぁ……ほんと、使えないやつ」

キョン「落第生のレッテルを貼る前に振り回される身にもなってくれ。子供が水に濡れない方法だったか。そんなもの――いや、待て。カッパ……は無理か?」

ハルヒ「河童? 今さらなに取り繕って――」

キョン「そうじゃない」

ハルヒ「え……?」

キョン「雨具のカッパを用意するとかどうかと思いついたんだ。既製品だと完全に防ぎきれないだろうが、デザインの変更をするとか」

ハルヒ「……! それよっ! やればできるじゃない!」パァッ

キョン「いや、しかし」

ハルヒ「それしかないわっ! 早速デザイン案を練るわよ!」

キョン「やれやれ。たまにお前の行動力に感心するが、授業はどうした、授業は」

ハルヒ「静かにしておけば大丈夫でしょ。昼休みを返上して放課後までにサンプルをいくつかほしいわ!」

キョン「急にできるか! んなもん!」

ハルヒ「案ずるよりも生むが易しよ! こういうのはきっかけさえ掴めばアイデアがポンポンでてくるものなんだから!」

キョン「はぁ……昼休みね、りょー……ってちょっと待った。昼休みはだめだ」

ハルヒ「なんでよ? お昼ご飯ならすぐ食べ終わるでしょ?」

キョン「(うっ、なぜか、ハルヒに言わない方がいい気がする。言ってもかまわないはずだが……いや、しかし――)」

ハルヒ「……?」

キョン「と、とにかく。俺だって人付き合いってもんがあってだな」

ハルヒ「谷口と国木田じゃないの? はっきりしないわねぇ。そんな理由じゃ拒否権なんてないわよ!」


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