アナスタシア「流しソ連」 神崎蘭子「そうめんだよ」
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26:名無しNIPPER[saga]
2017/08/05(土) 15:55:05.99 ID:OmBVDc6xo

 「ながれをー……かえろー……」

こずえが寝ぼけ眼のまま器に麺を叩き込みます。

 「ななさいです」

千鳥足の楓が麺を掬って帰っていきました。

 「……ふふ……当たり」

雪美が見事、桃色入りの塊を掬い上げます。


もちろんアーニャはお利口さんですから、年功序列を重んじます。
無邪気に流しそうめんを楽しむ子どもたちを眺め、樋の最後尾でじっと箸の出番を待ちます。
その箸先が徐々に震え、星空のような瞳が滲み始めました。
夏の熱気はゆっくりと、しかし確実に彼女の精神力を確かに削り取っていたのです。
ですが残念ながら、他の樋に狩場を移す訳にもいきません。


もう一本の樋には、千川ちひろさんを中心にプロデューサー達が集まっています。
彼女の目は月末のような愉悦を浮かべていて、彼らの目はギラついていました。
間違いなく何かが起こっていますが、誰も何も言いませんでした。

では最後の樋はと言うと、こちらは一転して和やかな雰囲気です。
年長アイドルが中心となって、談笑しつつ立ったり、座ったり、崩れ落ちたりしています。
そういえば、ホースは結局二本しか見つかりませんでした。
樋の周辺に、空になった甲類焼酎の4Lボトルが幾つも転がっていました。

平和とは、かくも希み難きものなのです。


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