アナスタシア「流しソ連」 神崎蘭子「そうめんだよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/08/05(土) 15:26:14.71 ID:OmBVDc6xo
「祈りは済ませたわね!」
(流すよー)
『ゥはーいっラー!』
並べられた樋は都合三本。
滞りなく流れるよう、角度も既に調整済みです。
年少組を中心に、元気の良い返事が響きました。
エプロンと三角巾を着けた蘭子が楽しげにざるを揺らします。
随分とサマになっていて、今すぐにでもお嫁に行けそうです。
来月も二件、ブライダル関係のお仕事が入っています。
神崎蘭子、十六歳の夏でした。
「――堕ちよっ!」
蘭子がそっと樋へそうめんを載せました。
消毒済みのホースから流れる水が、滑らかに麺を押し流していきます。
目を輝かせ、箸を構えるアーニャの前で、輝かしい白が攫われていきました。
「失礼遊ばせ♪」
桃華が年端もゆかぬ子供のように笑いました。
年端もゆかぬ子供でした。
殿を務めるアーニャの元へは、ただ水だけがさらさらと流れてきます。
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