千歌「──あの日の誕生日。」
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17: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/07/31(月) 23:50:23.86 ID:qA4i4zbEo


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千歌「その後、いつまで経っても帰って来ない私を心配して、志満姉と美渡姉が迎えに来てくれて、お母さんが果南ちゃんの家に連絡して果南ちゃんのおじいちゃんに迎えに来て貰って家に帰ったんだ」


私は弁天島の社の前に腰掛けたまま、梨子ちゃん、ダイヤさん、花丸ちゃんを順に見る。


千歌「それ以来……誕生日にお祝いはしてない。」

ダイヤ「……そんなことがありましたのね」

梨子「果南ちゃんが来れそうにないなら、お誕生日会は止めておく……?」

千歌「うぅん、それこそ果南ちゃんが気負っちゃうだけだからさ。私も皆がお祝いしてくれるなら素直に嬉しいし。」

花丸「千歌ちゃん……」

千歌「ちっちゃい頃はわかんなかったけど……どうしようもないこととか、頑張ってもタイミングが合わないことっていっぱいあるからさ。特に仕事とかお家の事情が絡むと尚更ね。」

ダイヤ「……まあ、そうですわね」

花丸「うん……」


ダイヤさんも花丸ちゃんも思い当たる節があるようで、その言葉を聞いて渋い顔をしながらも納得している様子だった。


千歌「もう、ちっちゃい子供じゃないんだから……」


私は木漏れ日の漏れる木々を見上げながら、小さく、そう呟いた。




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