76:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 23:29:07.33 ID:aDbJZUbB0
自分を思い出しわけじゃない。
この瞬間は幻想に過ぎない。
それでも、人の心は、たったこれだけのことで軽くなれる。
愚かで、甘く、何よりも愛しい。
人混みを駆け抜ける2人の姿に、時折過去の瞬間が織り混ざっていく。
風車のように、くるくると巡り回っていく。
もう戻らないその時を、噛みしめるよう彼女は前に進む足に、力を込めていった。
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