食蜂「さよならが迎えに来ること」
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60:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 23:02:00.58 ID:aDbJZUbB0



憐憫の目でこちらを見る美琴がそこに立っていた。食蜂は頬のわだちを拭き取って立ち上がる。



「さっきの話、本当なの? アイツがアンタを記憶できないって」



食蜂は息を呑んだ。そして顔に、簡易工事の笑顔を組み立てる。



「ヤァだ。覗き聞きしてたのぉ? 御坂さん趣味力悪いわよ? ひょっとして全部見てた? ならごめんなさいねぇ。あの人の唇私が先に奪っちゃった☆ でも、どうせすぐ忘れるから心配しないでぇ」



いつもの様なお惚けた素ぶりも、全てを知った今では空疎しか感じられなかった。美琴は無言で彼女を見る。





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