食蜂「さよならが迎えに来ること」
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56:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 22:53:21.46 ID:aDbJZUbB0



(何やってんだろう。私)



石階段を上がり、アスファルトの土手を走る彼女の脳内に、理性が語りかける。



(あんなこと言ってもあの人は覚えられないのに。あんなこと聞かなくても、十分分かってたはずなのに)



彼の心が美琴に傾いていることなど、とっくに知っていた。



それなのに、してしまった愚かな質問。その結果得られたものは、空っぽのキスと行き場のないこの悲しみ。





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