54:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 22:47:20.20 ID:aDbJZUbB0
「忘れ、る?」
「そうよ! いい? あなたは過去、私の命を救うために瀕死の重傷を負ったのよ。その時に私の能力の影響で脳の記憶の経路が破損。私のことを認識できない体になっちゃったのよ! 私の大切な人っていうのはあなた。世界で一番大好きな人っていうのは、あなたのことなのよぉッ!」
ボロボロと涙を零す彼女を見て、美琴の記憶にとある言葉が蘇ってきた。
ー私が説明しても彼忘れちゃうんだからしっかりしてよねえー
エレメントの襲撃。学園都市を摂取50℃超えの大熱波が襲ったあの日、常盤台中学の食堂に集まった自分と上条に対して、彼女が言っていたこの言葉。
その時は引っかかりを覚えつつも、深く意識せず聞き逃したこの台詞に、そこまでの悲劇が込められていたことなど美琴は想像できなかった。
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