食蜂「さよならが迎えに来ること」
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37:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 20:51:21.43 ID:aDbJZUbB0



「あれ? 私何を」



「あ、大丈夫なのか? おいアンタ一体何したんだ?」



正気を取り戻した少女に上条は懸念の声をかけ、その後食蜂の側に向かう。食蜂の目の前の男の虹彩はいつの間にか元に戻っており、男は首を傾げながらその場を去る。



「あの子とあの男の人の記憶を覗いたのよぉ。私の能力は『心理掌握(メンタルアウト)』。精神に関することなら洗脳でも読心でも何でもござれの学園都市第5位の能力なんだぞ☆」



「ご、5位って、お前超能力者なのか?! マジかよ……まあ美琴の友達だしありえなくはないか」



「この説明も、もう何度目だったかしら?」



「へ?」



「何でもないわぁ。ホラ、行きましょ。その子の元に連れてってあげる」



食蜂は上条の手を握り、勢いよく駆け出した。少女も後を追うように走り出す。



「おい、ちょっと!」



彼の声には耳を寄せず、食蜂は笑っていた。それはどこか、痛みを感じさせるような切迫した笑いだった。





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