食蜂「さよならが迎えに来ること」
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38:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 20:54:01.94 ID:aDbJZUbB0







3人は屋台から離れた所に位置する鉄橋の、高架下に辿りついた。夜の鉄骨とコンクリートの硬質な暗さと、川面に浮かぶ白い月が風に煽られては元に戻っていく様が、動のエネルギーを放つ向こうとは対照的な、静の印象を与えている。



「ほら、あそこ」



食蜂が指差した先には、コンクリートの斜面に腰掛け、近くの石を適当に掴んでは水面に投げる、灰色の浴衣を着た少年がいた。暗がりでよく見えないが、髪は茶色がかったような色彩だ。



「おーい!」



少女の声に、少年は立ち上がりこちらに向かってくる。



「どこ行ってたの! 心配したんだよ!」



大声で怒鳴りながらも、今にも降り落ちそうな瞳でそういう少女に、少年は気まずく視線を逸らしながら弁明する。





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