4: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/20(木) 00:36:49.05 ID:x3jWhne2O
「…晶葉」
泉が声をかけると、晶葉は少女はそちらを振り向き、いつもの調子で「やぁ」と挨拶を交わした。
「ノックが聞こえて誰かと思えば泉か。どうした、またプロデューサーの呼び出しか?」
「聞こえていたのなら返事くらいして。前も言ったよね?」
タメ口、呼び捨て。
この事務所ではアイドル間での年功序列の感覚は薄く、晶葉のように誰にでもタメ口を使う者も少なくはなかった。
だがそれでも気になるのは、泉が晶葉を嫌っているからか。
それとも、タメ口が気になるから晶葉を嫌っているのか。
どちらでもいい、と心の中で吐き捨て、泉はプロデューサーが呼んでいるから来て欲しい。と簡単に伝えた。
「分かった、すぐ行こう」
傍若無人な彼女だが、プロデューサーから言われたことには存外素直であった。
何か思うところでもあるのだろうか。
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