3: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/20(木) 00:17:59.80 ID:ObWljyeqO
傍若無人な言動、自由奔放な振る舞い。
天才の天才たりえる所以であるのかもしれないその常識の無さを、大石泉は忌み嫌っていた。
能力の高さへの嫉妬だと誰かが言った。確かにそうかもしれない。
だがそれが彼女ら天才の非常識の免罪符にされるのはやはり納得が行かなかった。
憂鬱な気持ちで扉をノックする。返事は無い。いつものことだ。
心の中で3つ数えてから、扉を開く。管理の行き届いているビルの扉は、彼女の心の重さとは裏腹に、軽薄にその先への道を譲った。
乱雑に置かれた工具、何に使うのか分からない部品、机から溢れて床にまで広がる設計図か何かの紙束。
その中心に、池袋晶葉は座り込んでいた。
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