ライラ「水平線」
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3: ◆nIlbTpWdJI[saga]
2017/07/17(月) 21:52:24.67 ID:b3owXeO0o


じりじりと照り付ける日差しが何とも鬱陶しい。

竿を握る手にも力が入ってしまう。

釣り竿も浮きもはるか遠くの水平線も、それどころか雲の位置まで全く動いていない気がしてきた。

桟橋にぶつかる波の動きでさえ単調に見えてくる。

自分の竿が退屈するほど仕事をしないものだから悪態の一つでもつきたくなる。

代わり映えしない竿と海に飽きてしまい、何かないかとあたりを見わたしても、どこまでも広がる大海原には俺の退屈をごまかしてくれるものは無かった。

辺りをぐるりと見わたして、視線は横に座るライラさんに落ち着いた。

海にも空にも負けないくらい青く透き通った目はまっすぐに浮きを見つめていた。




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