■■「島村卯月をはじめましょう」
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45:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 22:35:18.82 ID:55jPn/3I0
 何度も考えたことでした。
 だから、迷いは――まだありますけれど、それでも進もうと決めました。

「何度生まれ変わっても、私はアイドルを目指します」

「うん、それなら大丈夫。アイドルを『目指す』のであれば、私が知っている『島村卯月』。貴女になら、私の『声』を託せます」

「声――」

「そう――私は、あの子に沢山のものを貰ったけれど、お返しできたのは、声くらいなの……だから、これからは、貴女が『島村卯月』の力になってあげて」

 その声と瞳は、孫に向けるものではなくて、何十年も連れ添った、比翼の友へと向けるものでした。

「あの子は『アイドル』で在り続けることが許されるなら、ずっと『アイドル』で居続ける。生身の私だと、どうしても最後まで付き合えなかったの――だから、貴女が、『島村卯月』と一緒に歩んであげて」

 私に、それが出来るでしょうか。
 分かりません……分からない。だけど。

「……はい、私、頑張りますっ!」



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