26:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 22:16:55.16 ID:55jPn/3I0
泣いているような、笑っているような、よく分からない顔をしていました。
私が人間なら、それを上手く定義できていたかもしれません――
ただ、分かるのは、プロデューサーさんは、何かを諦めていませんでした。
それを知ったうえで、何かを信じている。
でも、きっとソレもすぐに出来たわけではないのでしょう。
プロデューサーさんは、いつも私に、あの世界のことを楽しそうに語ってくれました。それが無くなった時、どれほど心を痛めたのでしょうか。
「ごめんなさい、今日はこれくらいにしましょうか」
それで終わり、と言う様に、いつものように甘ったるい声に戻ります。
「はい……」
だけど、私の心の整理はつきません。私は、力なく答えることしかできませんでした。
プロデューサーは席を立ってしまいました。
暫く呆けていても、何もありませんでした。
やがて、私の意識は仮想空間に沈んでいきました。
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