33:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 22:23:09.41 ID:Z4hqYXQc0
Chapter8 〜ほたるの家〜
朝起きる、体がだるい。
顔を洗う、イマイチすっきりしない。
歯を磨く、歯磨き粉の残りが少ない。
朝ごはんを食べる、あまり味がしない。
用意をする、忘れ物が多くて手間取ってしまう。
今日着る服を決める、上手く決まらない。
家を出る、靴底が外れてる。
仕方ないので昔の靴を出して向かう。
水たまりは依然として残っている、むわっとした湿度が肌を舐める。
急に雨が降り出して、急いで途中のコンビニで傘を買う。
不意に向こうから来たトラックが、水たまりの水を跳ねた。
不快、不運の全てが巻き戻って行く。
私は不運だ。忘れていた、全てを忘れていた。舞い上がっていた、茄子さんの後ろについて歩いて、少し幸運になった気でいただけだ。虚しさだけが、埃のように積もって行く。
事務所のビルがいつもより高く見える。
そしていつもより重いドアを開く……
P「紹介しよう、うちの担当アイドル 白菊ほたるだ。」
そら「はろー☆野々村そらだよー☆ みんなにはっぴーを届けるアイドルになりに福岡から飛んで来ました!」
私は目眩がした。
52Res/43.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20