白菊ほたる「プロデューサーさんは呪われました」
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37: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 21:28:35.95 ID:eRMrD4p40
「頭を上げてほしい。君たちさえよければ、今回我々は取材をしなかった、プロデューサーの君も我が社の社員に手を出さなかった、白菊さんもここには来なかった、ということにしたいのだが、どうかな?」
「……え?」
予想外の展開に頭が追いつかず、間抜けな声が出てしまった。
「いま話題になっているアイドルの新しいネタをつかんだと聞いて見てみたら、あのときわたしを助けてくれた子じゃないか。それに今回の件は、うちの社員のマナー違反からの起こった事態だ。こんなこと知られれば我が社の責任問題に関わるし、そもそも命の恩人に迷惑をかけるほど腐ってはないつもりだ」
思わずほたるを見ると、当の本人は目を丸くしてただ驚いている。まさか、あのときのほたるの行動が、こんな結果を生み出すとは。
「願ってもないお話です。ですが、ほんとうによろしいのですか?」
「わたしとしては構わないが、……ふむ、そうだな」
老人は少し考えるように顎を撫でたあと、カバンから色紙をとり出し人の良い笑みを浮かべた。
「では、未来のトップアイドル、白菊ほたるのサインを、今のうちに一ついただいておこうか」
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