杉坂海「オンショアをつかまえて」
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24: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:06:05.07 ID:GPsfCuOW0
「お兄さん、サーファーだったんですね」
「そ。ほら、あそこの艇庫、ウィンドサーフィンとSUPだけじゃなくて、サーフボードも保管してくれるから」
「ああ、そういえば」

ウチはいつも立ち入らないから忘れかけてたけど、そういえばボードも保管してたっけ。
以下略 AAS



25: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:07:01.77 ID:GPsfCuOW0
なんか気になって何度も思い出してしまったからです。
なんて、さすがにいえるわけもなかった。

「ほら、あの時、朝からオンショアだったじゃん? それで早々に切り上げて、知り合いと駄弁ってたんだよね」

以下略 AAS



26: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:07:31.75 ID:GPsfCuOW0
「んでさ、駄弁りながら海を見てたら、最高、なんて叫びながら風に乗ってるキミがいてさ」

「え゛っ」

「ん?」
以下略 AAS



27: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:08:13.03 ID:GPsfCuOW0
「まぁ、それで気を惹かれて見てたらさ、なんだかキラキラ輝いててさ」

「ちょ」

この人は、まだウチに追いうちをかけるつもりだろうか。
以下略 AAS



28: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:09:09.89 ID:GPsfCuOW0
「うーん、ホントの事なんだけどなぁ」

「いやもう、それはわかりましたから……」

こういう話は、ホントに慣れない。
以下略 AAS



29: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:09:51.98 ID:GPsfCuOW0
「ま、そんなワケでキミの事が気になってね。そういえば、ウィンドサーフィンは長いんだっけ?」

「はい。子どもの頃、父さんに教えてもらって以来だから……うーん、7、8年になるかな」

「でも、結構お金かかる趣味じゃない? ウィンドサーフィン。よく続けてるねぇ」
以下略 AAS



30: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:10:18.46 ID:GPsfCuOW0
けど――それでも。

「好き……だから」

「ん?」
以下略 AAS



31: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:11:32.33 ID:GPsfCuOW0
「……ふぅん。なるほど。そっか、そういうところなのかな、うん」

「ん? お兄さん、何か言った?」

「いやいや、なんでもないよ。それよりどうする? 風向き、変わってきたけど」
以下略 AAS



32: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:12:01.67 ID:GPsfCuOW0
「ウチは行こうと思うけど、お兄さんはどうする?」

「こっちも行くかなー。これくらいならまぁ、許容範囲でしょ」

「よし、それじゃあ……って、あ」
以下略 AAS



33: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:13:20.39 ID:GPsfCuOW0
「いやいや、気にしないで良いよ。俺もこんなカンジだしさ。マリンスポーツ仲間、ってことで」

「そう……ですか?」

「いやいや、気にしないでいいって。それにキミ、敬語じゃない方が似合ってるし。いい意味でね」
以下略 AAS



34: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:14:09.63 ID:GPsfCuOW0
「……ん。それじゃ、お言葉に甘えて」

そう言ってくれるなら、そうさせてもらおうかな。お兄さんには、そう思わせてくれる雰囲気があった。
ウチは勢いよく浜辺から立ち上がってからくるりと振り向くと、少し屈んでお兄さんへと手を差し出した。

以下略 AAS



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