杉坂海「オンショアをつかまえて」
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11: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 21:56:30.33 ID:GPsfCuOW0


「……ってことがあってさぁ。もうビックリしちゃったよ」

一限が始まる前、朝ご飯用に作ってあったおにぎりを、中庭のベンチでほおばりながら、今朝あったことを友達に話していた。
以下略 AAS



12: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 21:57:39.84 ID:GPsfCuOW0
「へぇー。ていうか、また朝からやりにいってたの?」

「まぁね! 今は少し余裕あるし、出来るうちは行くつもり」

「講義前なのに元気だよねぇ、海」
以下略 AAS



13: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 21:58:25.74 ID:GPsfCuOW0
「してることはしてるけど、健康のためみたいなものだし……ウィンドサーフィンとは全然違うよ、やっぱり」

「うーん、ウチはそんなに違わないと思うんだけど。ま、好きだからこそ、ってねっ!」

この短大を選んだのだって、学びたいことが学べるのはもちろん、東京近郊最高のゲレンデ、逗子海岸や材木座海岸が近いからなワケだしね。
以下略 AAS



14: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 21:59:12.07 ID:GPsfCuOW0
「まぁでも、その人が言ってることもわかる気はするかな」

「え?」

「ほら、一度ウィンドサーフィンやってるところ、見せてもらったじゃない?」
以下略 AAS



15: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 21:59:47.16 ID:GPsfCuOW0
「あの時の海、キレイだったもん。なんていうかさ、溌剌としてて、キラキラしててさ!」

「!?」

「ちょ、海、大丈夫!?」
以下略 AAS



16: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:00:39.75 ID:GPsfCuOW0
とりあえず事なきを得はしたけれど……うーん。
彼女の言葉は、嬉しいと思う反面、納得はいかない。

「輝いてるって……ウチ、そんな柄じゃないと思うけど」

以下略 AAS



17: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:01:23.79 ID:GPsfCuOW0
「んー、海はいっつもそう言うけど、そんなことないと思うけどなぁ」

「そうかねぇ」

「まぁ、男勝りだなー、とは思うけどさ。でも、そこがいいっていうか」
以下略 AAS



18: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:01:56.86 ID:GPsfCuOW0
「あはは、本当に私のところとはまるっきり逆だなぁ」

「ん、ああ。そういえば女ばっかって言ってたっけ?」

「うん。まぁ、上二人は熱血でちょっと暑苦しいけどねー」
以下略 AAS



19: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:02:23.16 ID:GPsfCuOW0
軽く手を振り合って、それぞれの教室へと向かう。
んー、今日の数学はどこやるって言ってたっけ。あんまり難しいとこじゃないといいんだけど……。
なんて、そんな事を思いながら、ふと脳裏に響いた気がしたのは、あの男の人の言葉。

『キミが滑ってるところ、ホント綺麗だったからさぁ!』
以下略 AAS



20: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:02:49.03 ID:GPsfCuOW0


それから、数日後の休日。
ウチは、ウィンドサーフィンをやろうと思い立って、いつものゲレンデに来ていた。
今日は晴れてるし、風もそこそこ出てるし、絶好のウィンドサーフィン日和。
以下略 AAS



21: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/07/14(金) 22:03:15.79 ID:GPsfCuOW0
「お、キミ、やっぱりここの艇庫だったんだ」

そんな声を掛けられて振り返ってみれば。

「……あ。あの時の」
以下略 AAS



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