緒方智絵里「あなたと過ごす、特別で怠惰な一日」
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29:名無しNIPPER[saga]
2017/07/13(木) 22:47:44.63 ID:BU9z89DK0
智絵里に告げるのと同時に、Pの手が彼女に向かって伸びていく。


伸ばしたその手を智絵里のちょうど腋の下辺りに入れ、


「どっこいしょっ」


「わ、わっ」


両手に力を籠めて、智絵里の身体を抱き上げたのだった。


移動の際にはこうなる事は分かっていたつもりの智絵里だったが、表情にはどうしても困惑の色が浮かんでしまう。


まるで赤子を抱き上げる様な宙ぶらりんの体勢というものは、嬉しくも複雑な心境であった、


「……」


「え、えっと……プロデューサーさん? その、どうしましたか?」


しかし、抱き上げたのはいいがPはそれから動かなかった。


眉根を寄せて首を傾げ、表情は納得がいかないといった感じ。


『これは何か違う』という不満を抱いているのは明白に分かった。





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