63:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:21:39.93 ID:otTlPJINo
ずっと聞きたかったことを、勇気を出して聞かないと。
「あのっ。……Pさんは、恋ってしたことありますかっ」
64:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:22:11.57 ID:otTlPJINo
「んー、確か幼馴染の子がいてな、付き合いが長いからか一緒にいて心地良かったんだ」
「それで、あぁ、この子のところが自分の居場所になってるんだなって分かった時に、
やっぱり好きなんだなって、恋なんだなって気づいたんだ」
65:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:22:41.41 ID:otTlPJINo
「しかし、またどうしてそんなことを聞きたくなったんだ?」
プロデューサーさんは不思議そうな顔をしました。
66:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:23:07.61 ID:otTlPJINo
「ふふっ、私はプロデューサーさんといると楽しくて、笑っちゃいますっ」
普段ずっと思っていることを正直に伝えてみる。
67:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:23:41.89 ID:otTlPJINo
「やっぱりこの機会に少し運動しようかなぁ」とプロデューサーさんがつぶやきます。
「ホントですかっ! そしたら毎朝一緒に走りましょうっ」
68:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:24:17.77 ID:otTlPJINo
私が好きなことを、ちょっとだけ分かってもらえた気がして。
同じことを好きになってもらえるような気がして。
たったそれだけのことが嬉しくて、ドキドキします。
69:6. 手のひらを重ねて[saga]
2017/07/10(月) 23:24:50.60 ID:otTlPJINo
◇
紫陽花が綺麗に咲く頃。
ドラマの撮影はもう終盤に入ってきました。
70:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:25:17.17 ID:otTlPJINo
撮影の度に待ち合わせてくれたり、ランニングに付き合ってくれたり。
今までが特別だったんだって分かっています。
分かっているはずなんです。
71:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:26:15.41 ID:otTlPJINo
「悠貴ちゃん、今日はおしまい! お疲れ様でしたー!」
スタッフさんの大きな声で現実に戻されました。
72:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:26:45.51 ID:otTlPJINo
プロデューサーさんが現場に来てくれなくなってから、
撮影が終わったという報告をすれば、直帰してもいいと言われています。
スマートフォンからプロデューサーさんの連絡先を探して。
73:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:27:13.60 ID:otTlPJINo
ビニール傘をくるくる回して、らしくないなぁなんて笑います。
お仕事はこんなに上手くいってるのに。
でも、いつまでも、うじうじしてはいられませんっ。
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