【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
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70: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/07/18(火) 20:15:12.17 ID:y1IM1Nwt0
「プロデューサー」
ガラス玉のように澄んでいる、彼女の瞳が濡れている。
「うちは……トップアイドルになれる……?」
問いかけは、無垢な幼子の心のように穢れやすく、かつ剥き出しで。
「こないとこ、うちよりきれいで凄い人ばっかし。意地張っても、結果が出んと。
このままくすんで……埋もって……結局なんにもならないまま、地元に戻ることになれば……」
男はただ、そんな彼女を見つめ続けるしかできなかった。
強がりな仮面も既に剥がれ、くしゃくしゃに歪んだ顔は哀しさに満ち満ちていた。
そっと自分の肩を抱き、顔を伏せた紬が彼に言う。
「…………怖い」
そんな紬の唇が、たった一言を絞り出すのにどれだけの勇気を必要としたのかを、
男は汲み取ることができたのだろうか?
ただ一点、嘘偽りなく言えるのは――。
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