【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
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63: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:55:01.40 ID:y1IM1Nwt0
釘を刺すように言われた男が「むむむ」と唸る。
彼はしばらく難しい顔で考え込むと、ポンと膝を叩いてこう言った。
「つまり紬が俺に言いたいのは、ファンと恋愛させてくれ?」
「っ! ど、どうしてそんな話になるのです!」
「だってさぁ、こんなに改まってされる相談だから――」
「断じて違いますっ! ……う、うちにはまだ、そんなん早いし……」
真っ赤になった頬を押さえ、紬が彼から顔を逸らした。
自分の予想が外れた男が「違うかぁ」と残念そうに口を曲げる。
「とにかく! 私はプロデューサーというお仕事に、親近感を感じたのです。
私はその、アイドルになる前は実家で看板娘のようなことをしていましたから」
「ああ、そういうことか。……確かにアイドルを売り込むのは、着物を勧めるのと同じと言えば同じかな」
「……だからこそあなたのちゃらんぽらんな言動が、私の目につき余るのですが」
ボソボソと、紬は男の言葉に付け加えたが……彼女の声は、彼の耳まで届かなかったようだった。
もしくは、聞こえていたのに聞こえないフリをしていたか。
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