5: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:25:40.91 ID:J2BrVGck0
〜〜〜〜〜〜
夜。
「おや、アーニャ、まだ居たのか。帰らないとまずいんじゃないか」
6: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:27:05.75 ID:J2BrVGck0
「なかなか、綺麗でしょう?」
「うーん、本当だ。東京でもこんなにはっきり夜空を望めるなんて思っても見なかった」
「これは夏の大三角だね」
7: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:27:33.56 ID:J2BrVGck0
〜〜〜〜〜〜
「冬の大三角かぁ」
「?」
8: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:28:13.67 ID:J2BrVGck0
沈黙が俺らを包む。見おろすと葉脈のように繰り広げられる幹線道路に、白と赤の光がアリのようにぞろぞろと動いているのが見える。
その脇には、大小様々なビルが放つ残業の光が煌々と光っていた。
空に比べると、ここは高さがあるとはいえど、やはりアーニャの言うように東京の光は"うるさい"。
9: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:28:40.65 ID:J2BrVGck0
再度の沈黙。それを再び破ったのは俺。
「オリオン座、なんで好きなの?」
我ながらなんて話の切り出し方だよと心の中で頭を抱える。
10: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:29:17.36 ID:J2BrVGck0
「ベテルギウスは……もしかしたら、今はもうないのかもしれません」
「え、どう言うこと」
「ベテルギウスは、赤色超巨星で、人間でいうとおじいちゃんなんです」
11: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:30:01.02 ID:J2BrVGck0
〜〜〜〜〜〜
翌朝。やたら眩しい光に起こされた。そういや、昨日はアーニャを見送ったあと、そのままここで寝ちまったんだった。
うーん、こりゃまた部長のお説教コースか。
なんて憂いていると、アーニャが事務所に飛び込んできた。
12:名無しNIPPER[sage]
2017/07/08(土) 00:31:12.47 ID:csvIZnpA0
草
13: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:31:35.31 ID:J2BrVGck0
外を見てみると、太陽の他に一際目立って光り輝く青い光点が2つ、確かに認められた。
道理でクソ眩しいわけだ。てかこれ気温どうなってんだ。光量がこんなんだから気温も地獄だろ。
「あれま、こりゃぁ大変だな。外、大騒ぎだろ。テレビつけるか」
14: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:32:15.71 ID:J2BrVGck0
.
「ブラックホールが、できてしまうかもしれません」
15: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:32:45.73 ID:J2BrVGck0
何を言いだすかと思えば、SFでよく聞くアレが飛び出てきて、俺は失笑してしまった。
ブラックホールは、なんだっけ、でかい星が爆発した後に重力で自分自身が崩壊した後にできる星の死体の一種だったはずだ。
それができるだなんて。
「な、何がおかしいんですか」
32Res/15.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20