10: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/07/08(土) 00:29:17.36 ID:J2BrVGck0
「ベテルギウスは……もしかしたら、今はもうないのかもしれません」
「え、どう言うこと」
「ベテルギウスは、赤色超巨星で、人間でいうとおじいちゃんなんです」
「寿命が近い、ということです」
「星の寿命ってあの、超新星爆発とかするあれか」
「そうです。もしかしたら、もう爆発してるのかもしれないんです」
「まだ見えてるんじゃないのか?」
「600光年も離れてますから、今この時点で、ベテルギウスが存在しているかいないかは、わかりません」
「はー、なるほどな」
「寿命も残り少なくても、全力で輝いてるんです。ベテルギウスは」
「それが、なんとなく好きで」
「たとえ、今は消えてしまっているとしても……」
「……私は、寿命を気にするほどの歳じゃないですけど……」
「なんだか、応援されている気がするんです。ベテルギウスに」
「なるほどなぁ……」
「あ、じゃ、リゲルは?」
「すっごくおっきいんです♪」
「それだけかい!」
星談義をしながら、アーニャが帰るその時までその日は事務所に残っていた。
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