小日向美穂(27歳)「ねぇ聞いて、素敵な人生を歩んできたの」
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4: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/07/06(木) 00:33:35.45 ID:EEAT6ERxo
 あの頃の私は漠然と女優や声優のお仕事をしたい、と考えていた。プロデューサーさんも私の気持ちを汲み取ってくれたのか舞台や映画のお仕事を沢山とってきてくれて。

『日本アカデミー賞最優秀新人賞は……ドリーム・ステアウェイより、小日向美穂さん!』

『え、ええええ!?』
以下略 AAS



5: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/07/06(木) 00:35:05.73 ID:EEAT6ERxo
「ただいまー……」

 遅くまでの撮影が終わり、私はそのまま自宅へと帰る。大学に進学するに際してプロダクションの寮を出てマンションの一室を借りたまま、今もそこに住んでいる。1人暮らしには少し広いけど日当たりも良くて日向ぼっこが好きな私にとっては最高の場所だ。それに、この子がいるから私は寂しくない。

「プロデューサーくん、今日も疲れたよ」
以下略 AAS



6: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/07/06(木) 00:36:15.88 ID:EEAT6ERxo
『美穂ちゃん夜遅くにごめんね!』

「ううん、気にしてないよ」

 シャワーを浴びるのは一時間後くらいかな? と心の中でコッソリと笑ってみる。
以下略 AAS



7: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/07/06(木) 00:37:34.38 ID:EEAT6ERxo
『もしもし? 美穂ちゃん? もしもーし?』

 ベッドの上に落ちた携帯から卯月ちゃんの心配そうな声が聞こえます。

「ゴメン、携帯落としちゃって。ステージにって……アイドルとして、ってこと?」
以下略 AAS



8: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/07/06(木) 00:38:03.33 ID:EEAT6ERxo
「響子ちゃんは……知っているよね」

『プロデューサーさんの奥さんだからね』

 お嫁さんにしたいアイドルNo.1の座を5年間キープし続けた響子ちゃんだったけど、誰もが憧れた彼女の夫という肩書きは見事私たちのプロデューサーが勝ち取ったんです。5年経った今も新婚時代と以前変わることなく仲睦まじく、理想の夫婦って響子ちゃんたちのことを言うんでしょうね。2人の間に生まれた赤ちゃんは響子ちゃんに似て可愛らしく、将来アイドルになるのかなと3人で笑いあった事を思い出しました。思えば、響子ちゃんともそれ以降会えていません。私が昔住んでいた寮に行けば、アイドル達のお姉さん役として寮母さんをしている響子ちゃんに会えるのだけど、中々そんな時間も取れずにいたから。
以下略 AAS



9: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:38:50.74 ID:EEAT6ERxo
「へー、ピンクチェックスクール再結成かー。面白そうじゃん? 何が不満なの?」

 翌日、私はテレビ局の近くのカフェで城ヶ崎美嘉ちゃんとお茶を飲んでいました。10年前、カリスマギャルとして活躍していた美嘉ちゃんでしたが、今は活躍の場を海の向こうまで伸ばして、世界中のティーンエイジャー達が憧れるモデルになっています。

「不満なわけはないよ? 寧ろ誘ってくれて嬉しいんだけど……」
以下略 AAS



10: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:40:06.53 ID:EEAT6ERxo
「ホント言うと、アタシもまた美穂と一緒のステージで歌いたい。世界を股にかけるカリスマモデルと飛ぶ鳥を落とす勢いの女優のユニットとかヤバみしかないって!」

「私も同じ気持ち、かも」

 卯月ちゃん響子ちゃん美嘉ちゃんだけじゃない。一度だけでも、またみんなと歌える日が来るのなら。それはきっと、素敵なことだから。ファンのみんなに対する、恩返しになるのかな。
以下略 AAS



11: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:40:48.57 ID:EEAT6ERxo
「10年、かぁ……アタシらもアラサーなんだよね」

「なんだか、変な感じだね」

「シャボン玉みたいな恋、だなんて言ってられないね」
以下略 AAS



12: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:41:16.26 ID:EEAT6ERxo
「懐かしいなぁ……」

「私は今でもここを使っているけど、みんなと一緒にレッスンした思い出は鮮明に残っているよ」

 久しぶりに来たレッスン場は5年前に比べて手狭になった気がしました。多分設備が整って来たからでしょう。私が横に大きくなった、なんてことはないはずです。……たぶん。
以下略 AAS



13: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:42:03.17 ID:EEAT6ERxo
「まるで同窓会だね」

 ふと熊本にいた時のクラスの同窓会の案内が来ていたことを思い出す。今までは忙しさから欠席に丸をつけていたけど、そろそろ一度くらいは顔を見せたいな。

「コホン。積もる話もあると思いますけど、レッスンは厳しくいきますからね! 姉よりは優しいだろうと思わないでくださいよ?」
以下略 AAS



14: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:42:30.90 ID:EEAT6ERxo
「「「かんぱーい!!」」」

 どんなお仕事よりもハードだった気がした地獄のレッスンを終えた後、疲れを全部吹き飛ばすように私たち3人はグラスをぶつけました。思えば。3人でお酒を飲むなんて初めてかも。前に集まった時は響子ちゃんが出産して間もない頃だったし。

「んん??!」
以下略 AAS



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