小日向美穂(27歳)「ねぇ聞いて、素敵な人生を歩んできたの」
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13: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:42:03.17 ID:EEAT6ERxo
「まるで同窓会だね」

 ふと熊本にいた時のクラスの同窓会の案内が来ていたことを思い出す。今までは忙しさから欠席に丸をつけていたけど、そろそろ一度くらいは顔を見せたいな。

「コホン。積もる話もあると思いますけど、レッスンは厳しくいきますからね! 姉よりは優しいだろうと思わないでくださいよ?」

 4人でワイワイと盛り上がっていると、青木トレーナーがピシャリと場を締めました。10年前は私たちと同じルーキーだったのに、顔の幼さなんてものともしないくらい、すっかりベテランの風格が出て来ています。

「まずは基礎からおさらいしていきましょうか。現役バリバリの島村さんはともなくとして、お二方はブランクがあるわけですし」

 彼女の言うように、5年間の間私はアイドルとしてではなく女優としてのトレーニングを積んで来ました。重なる部分はたぶんにありますが、やっぱりアイドルとして動くとなると話は別で。

「はぁ、はぁ……体力、落ちたかも……」

「はい、そこまで! なるほど、2人とも流石は元トップアイドル。思っていた以上に感覚は取り戻せていましたが……まだまだですね。これは鍛え甲斐がありそうだ」

「あ、あはは……お手柔らかにお願いします」

 青木さんは心底楽しそうに笑いますが、その瞳にはメラメラと炎が燃えているように見えます。私と響子ちゃんはこれからまた受けるであろう地獄の特訓に恐怖と少しの期待を抱いていました。



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