27:名無しNIPPER[saga]
2017/07/02(日) 00:32:24.19 ID:w787IWTJ0
「そんなんじゃ、アタシの身体をくれてやれないよ……」
そのまま、彼女は倒れ込む。
ダユーは不思議そうな顔でそれを眺めた。
何故?
何故あの悪魔は、倒れているんだろう。
また私を騙そうとしてるのだろうか。
そんなダユーの耳に、彼女の声が響いた。
「ふぅ、そもそも無茶な状態から無理矢理船を呼び出したんだよ」
「その上、全力で宝具を放っちまったもんだから」
「力が、もう出ないんだ」
「あはははは」
「正面からぶつかって、こんな結果になっちまったんだ、ここは観念する所、かねぇ」
そんな言葉を聞いても、信じられない。
また、何か私を騙そうと……。
「……その顔だ」
え?
「その顔、止めな」
「アンタ、欲しかったんだろ、アタシの身体が」
「欲しくて、ケンカ売ったんだろ」
「そして、今、アタシはこうやって倒れて観念してるんだよ」
「だったら」
「笑いな」
「精一杯、笑いなよ」
「なぁに、アタシも海賊やってるんだからね」
「悔しいけど、負けちまった時は、身体を好きに使わせるくらいの覚悟はしてる」
「例えアンタが黒い髭の気持ちが悪い海賊だったとしても」
「アタシは同じ事を言ってるよ」
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