【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」完結編
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23: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/07/07(金) 21:09:48.77 ID:XFMgPNzd0
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 それから少しのあいだ、裕美は唯と手作りアクセサリーのトークを続けた。
 レコーディングブースの窓の向こうの店内では、主に若い女性のギャラリーが興味深そうに二人のトークに聞き入っている。
 その中には、さきほどの女子学生たちも混じっていた。

「もう、大丈夫そうですね」

 ディレクターが俺に笑いかける。

「ええ」俺はブースの中を見る。茜と比奈と春菜が、こちらを見て親指を立てていた。「答えに、たどり着いたみたいです」

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「それじゃ、裕美ちゃんの曲、いってみよー!」

 トークのあと、唯は裕美にリクエスト曲のタイトルをコールさせた。
 曲が始まり、六人はカフボックスをオフにする。

「ちょーアガったね! ほらあっち、ディレクターちゃんも、みんなのプロデューサーちゃんも、めっちゃいー顔してるよ?」

 唯はコントロールルームのほうを示す。
 裕美とほたるがこちらを向いて、ふたりとも幸せそうに微笑んでいた。俺は手を振って応える。

 そのあと、ラジオは最後に比奈のリクエスト曲を流した。
 比奈がリクエストしたのは魔法少女モノのアニメの主題歌だった。
 事前に聞いていたリクエストの理由は作画やストーリーが素晴らしいから、と俺は記憶していたが、比奈は「魔法少女モノは女の子が仲間との絆の力で強くなって、変身するのが醍醐味っス」と説明していた。

 エンディングに茜たち五人のユニット活動を再度告知して、番組は終わった。
 公開収録の恒例ということで、窓の向こうのギャラリーたちも含めて出演者で写真を撮った。
 約束通り、裕美のアクセサリーのアップも撮影する。それらの写真は番組ウェブサイトにアップロードされるとのことだった。

「おつかれちゃーん! めちゃ楽しかったよー!」

 唯は本番中と変わらぬテンションで、控室の五人をねぎらった。

「そいえばねー、今日のラジオはゲストたくさんでおたよりの時間取れなかったんだけど、番組におたよりいっぱい届いてたって! あとでうちのディレクターちゃんから送っとくね?」

「あっ、俺。はいはい、おくっときますよ」ディレクターがやれやれといった顔をする。「プロデューサーさんのアドレスでいいですか?」

「お手数かけますが、お願いします」

 俺は頭を下げる。

「んで、みんな宛のもあったから、すぐ教えたくなっちゃって!」

 唯は折りたたまれた紙を拡げる。
 プリントアウトされたメッセージの文面だろう。




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