6: ◆tADl8swv.6[sage saga]
2017/06/26(月) 11:32:28.44 ID:EWHuDVZJ0
その、彼女の瞳に……惹かれた。
だからまゆの手を取った。担当アイドルとして、プロデュースし続けることを誓った。
それからその関係は始まった。
何のトラブルもなかったかと問われれば嘘になる。
基本的に大人しいが、ある一点で盲目的な面があった。理由も分かっていた。
少女の想いに薄々気付いておきながらも、一線を越えるような行為はすべて封殺してきた。
だが、彼女の感情が冷めることは決してなく。募り積もり続けてゆく毎日を過ごしていった折…………
二人の関係は、とても歪な形で完成してしまった。
ああ、嗚呼。分かっていた。分かっていたのに。
少女の小さな身体に刻まれた傷と、嘘偽りなく吐き出されたありったけの想いに触れた時。
自分ではどうしようもないくらい、内側から抑えていた感情が溢れ出して。
驕りだろうと、勝手だろうと罵られて、非難されても。まゆを必ず幸せにすると契ったあの日。
自らの手で、一線を越えることで問題に終止符を打って。
"それ"は、もう二度と戻ることなど出来ないカタチに変化した。
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