男「住み込みメイドとな?」 女「なんなりとお申し付けください、ご主人様」
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24:名無しNIPPER[saga]
2017/06/24(土) 21:23:24.76 ID:FQTLRGNNo

二人の間に会話はない
澪はメイドとしての仕事は俺を起こす前にあらかた終えていたのだろう
ベランダを見ると洗濯物が風に揺られている

二人で何もしない時間を楽しむ
澪との沈黙は苦じゃなかった、むしろ心地良さすらあるほどだ

ぼんやりとテレビを見ながら、横にいる澪の息遣い、体温を楽しむ
言葉はなくとも心地よい空間にただいる
そうして時間は流れるように過ぎていくのが気持ちがいい


女「紅茶、入れ直しますね」

男「あぁ、ありがとう」


澪が席を立ち、まるで止まっていたかのような時間が動き出した
ふと、読みかけの本があったことを思い出し、自室にあったその本を取ってくる

ソファーの同じところに腰掛け本を開く
話を思い出すために、少し前のページから読み返すとその内容を徐々に思い出してくる

すぐにその本に没頭し、意識を吸い寄せられていく

蓮はまさに、本の虫と化した



蓮は澪が紅茶を入れ直したことにすら気がついていない
いや、気がついているが無意識の行動として紅茶を口に運んでいた

蓮が本の虫となって10分、20分、30分
澪はじれったさを感じていた

先程までは何もしていなくても二人でいるということが肌で感じることが出来て幸せな気持ちになれていたからだ

だが今は、蓮が一人本にのめり込み澪は置いてけぼりなのだ
そのことがなんだか腹立たしく、同時に寂しさも覚えさせた



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