3: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2017/06/22(木) 13:57:49.43 ID:eLlVio3H0
日差しが俺の首筋を焼く。くたびれたソファに腰を掛けながらら、俺はサングラスを少しずらし、ゴシップ雑誌を退屈そうに読む彼女へと目をやった。
雑に編んだ三つ編みに太いフレームの眼鏡をかけ、大きくくりくりとした瞳は印象的だ。太めの眉が、精悍な印象すら与える。
身長は一六〇もないだろう。体重は知らない。日頃の不摂生が祟ってしまったのか、腕も足も、尻や胸に至るまで頗る肉付きが悪い。
ちんまい外見に似合わない毒舌家でもあるが、舌鋒の鋭さが果たして幼さの残る姿に必要なのかどうか、俺はいまだにわからないでいる。
ついでに彼女は俺の姪でもある。名探偵ならぬ姪探偵……いや、やめておこう。
自分のジョークのつまらなさ加減に辟易し、煙草の紫煙をふっと虚空に吐き出した。
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