【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
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7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/06/20(火) 20:35:41.29 ID:Uk8Ct2Aw0

 それが一体何者であるか、ミライたち五人は嫌と言うほど知っていた。

「おや、おや、おや……。これはまた、随分と景気の悪い顔じゃないか」


 その影はただただ暗く、深く、一応は人の形をしていたが、決して実体を持たぬ異形の者。
 いつからこの世に生を受け、この星に巣くっていたのか誰も知らない闇の化身。

 何の前触れも無く沈黙を破り、手勢である悪魔たちを使って求めるは純粋なる混沌と、そこから生まれる暴力の蜜。
 影にとっては怯え、すくみ、打ちひしがれる人々の生み出す絶望こそが、類まれなるご馳走だった。


 だからこそ、影は人々を助けるミライたち一行の邪魔をした。

 五人がこの湖に辿り着くまでの旅路にて、まるでミライたちを鍛えようとでもするかの如く、
 影はありとあらゆる困難を彼女たちの行く手に置いたのだ……何度も、何度も、何度でも!


 だがそれは、もちろん善意からでは無い。

 料理にひと手間かけることで素材の味を引き出すように、「もしかして」「いや、ひょっとして?」
「このまま行けば彼女たちが、この星から闇を払ってくれるんじゃないだろうか?」

 ……そんな空気が世間に広がり始めた今だからこそ! 影はこうして仕上げに取り掛かったのだ。

 今や希望の象徴にもなったミライたちをここで完膚なきまでに叩きのめすことにより世界は! 恐怖は! 
 より一層の"深み"を生み出すハズであると! 

 そしてそれは必ずや影の肥えた舌をも唸らせる程、至上の甘露となるだろう!


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