39:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 01:33:00.76 ID:smyUCZOA0
――――
4月12日。梨子ちゃんのところに通って一週間。
今日も梨子ちゃんを誘った。今日も断られた。
それでも、最近は何も言わなくても一緒に帰ってくれるようになった。
音楽室の鍵を返してくるから待ってて。そう言われた。
曜「千歌ちゃん」
夕焼けに染まった下駄箱の前で靴を履き替えていると、曜ちゃんがやって来た。
頬を上気させ、髪はしっとりと濡れている。
曜「また、行ってたの?」
咎めるような言葉に、自然と顔が下を向く。
千歌「……うん」
曜「ねえ千歌ちゃん。この前言ったよね。部活に来てって」
千歌「……うん」
水泳部には1度だけ顔を出した。散々だった日を思い出してまた顔をしかめる。
めちゃくちゃなフォームで泳ぐ私を、鬼と名高いコーチは思いっきり怒鳴りつけた。
それ以来、水泳部には行っていなかった。
329Res/260.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20