38:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 01:32:17.86 ID:smyUCZOA0
今目の前にいる梨子ちゃんは、あの頃、好きなはずのピアノに恐怖を抱いて、迷っていた梨子ちゃんとは違う。
コンクールに向かって、ただひたむきにピアノを弾いていた。
梨子「そ、その、あんまり見られると恥ずかしいんだけど……」
それでも、たまに見せる照れた顔や、じとっと睨むような顔は、記憶にある梨子ちゃんのままだった。
千歌「ね、じゃあコンクール見に行ってもいい?」
梨子「え、ええ!? それは、別に、いい、けど……」
手をわたわた振っている。
梨子「そっか……。千歌ちゃん来るのかぁ。頑張らなきゃ、ね」
ぽそりと呟いて、梨子ちゃんはぎゅっとこぶしを握った。
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