166:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 03:05:36.31 ID:smyUCZOA0
千歌「どうして……?」
ダイヤ「胡蝶の夢。わたくしはこの話を聞くたび、思うのです」
ダイヤ「たとえわたくしの世界が夢であったとしても、もし何かの拍子に反対側に行ってしまったら、どう思うのだろうかと」
ダイヤ「そしてそれは、ひどく寂しいことに違いない、と」
千歌「寂しい……」
ダイヤ「ええ。わたくしにとって、過去とは、東京での挫折でした。練習中の怪我でした。果南さんや鞠莉さんとの思い出でした。ルビィと過ごした日々でした」
ダイヤ「千歌さんにとってはどうですか? 千歌さんにとっての過去は、どこにありますか?」
千歌「私の、過去……」
それは、私にとっては9人揃ったAqoursであり、船の上で盆踊りを踊ったあの夏の日だった。
ダイヤ「でしたら、帰りなさいな。どんな犠牲を払っても。帰ることを選びなさい」
千歌「でも、帰るためにはダイヤさんが必要なんです。ダイヤさん、Aqoursに入ってくれますか?」
ダイヤ「……」
はいともいいえとも言わずに、ダイヤさんは傍らの湯呑に視線を落とした。
ダイヤ「……夢を見ました。わたくしが、わたくしに語り掛ける夢でした。Aqoursの活動を止め、失意のうちにあったときのことでした」
千歌「……!」
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