146:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 02:52:57.16 ID:smyUCZOA0
途方に暮れていると、誰かの話し声。次いで、見知った顔が隣を通り過ぎた。
思わず声を掛ける。
千歌「……善子ちゃん」
善子「えっ?」
千歌「あ、ううん、何でもないよ。大丈夫」
善子ちゃんは怪訝な顔をして、一礼すると去っていった。
鞄を頭の上にのせて、濡れるのもお構いなしに、友達と悲鳴を上げながら駆けていく。
やっぱり、花丸ちゃんやルビィちゃんとは一緒ではないようだった。
善子ちゃんも、違うのかな。
私の知ってる善子ちゃんじゃないのかな。
鞠莉さんも、違ったのかな。
私の知っている鞠莉さんよりも、少しだけ怖かった。
慣れ親しんだ相手のふとした違和感が、余計に目立って見えた。
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